
先日の動画でもお伝えしましたが、ぎっくり腰になってしまい、色々と手が回っていない状況です。
心はまったく成長していませんが、体だけは成長を終え老化が始まっているようです。
腰を治すために体に針金をかけることを想像していたら、「接ぎ木の方が手っ取り早いのでは」と思いついたのですが、人体での接ぎ木はさすがにグロすぎました。

今回は「たぬき」についての記事です。
たぬきの語源は「他の木」とされており、真柏や杜松などのジンやシャリが見どころの木が枯れた際に、
枯れた木と別の生きた木を活着させて作るものです。
「他の木」を使って作る盆栽ですね。
手軽に始めるなら真柏が作りやすいと思います。付けるのはジンでなく流木などでも可能ですが、合うかどうかは試してみないとわかりません。(今度挑戦してみます)
正直「たぬき」を見かけた記憶はあまりないのですが、大切に育てた木が枯れてしまった悲しみを次に活かせる技法として、以前から興味を持っていました。
今回動画で撮影しましたので、まだご覧になっていない方はぜひこちらもどうぞ。

まずは素材の準備です。
たぬきを作ろうと思った方の多くは、枯れた木が先にある場合がほとんどだと思います。
枯らしてしまった木を蘇らせたい!という思いからたぬき作りを思い立つのでしょう。
ジンになる部分(枯れた木)と、生きた木の部分を用意します。
生きた木の選び方ですが、枯れた木よりもやや小さめのものが良さそうです。木は成長して大きくなりますから。
また、幹を太らせる必要があるため、徒長枝を剪定していない木が向いています。仕上がるまでに時間がかかりますからね。
まず、枯れた木に生きた木を入れるための溝を作ります。

この時点で初心者には難易度が高めですね。
ルーターがない場合は彫刻刀で対応しましょう。(腱鞘炎になりそうですが…)
生きた木は作業しやすいよう、鉢から抜いておきます。
溝ができたら生きた木を入れますが、根が乾燥すると弱るので、ビニールなどで巻いて作業しましょう。

実際に入れてみないと幅の感覚がわからないと思います。溝はやや深めに削っておくと良いでしょう。
この時期(5月頃)は幹肌が剥けやすいのでご注意ください。剥けてしまった場合は癒合剤などでケアしましょう。
溝の深さや幅が問題なければ、針金で固定します。

固定したら植え替えます。
この工程は通常の植え替えと同様です。

これで完成です。
木の溝に入れるだけ。幹が太くなったときに抜けないよう注意が必要です。

写真では枝にも針金がかかっていますが、そちらは後からでも問題ありません。
木の勢いが強くなると、シャリに沿わず外れてしまうことも多いようです。
幹にビスを打ち込んで固定する方法もありますが、もう少し気温が下がってから作業する方が良いとされています。

ちなみにビスは木の成長とともに埋まっていくそうです。(驚きですね)
余談ですが、子どもの頃に小さなおもちゃを耳に入れてしまい、取れなくなった経験があります。今でも取れていません。(改めて考えると怖い話です)
たぬきではありませんが、流木を使った盆栽作りに何度か挑戦しています。
1つ目は盆景風に自分で制作したもの。
2つ目は先日、先生にお願いして挑戦していただいたもの。
どちらも石に近い使い方ですね。

伝統的な盆栽とは異なるため好みが分かれると思いますが、
あまり見かけない表現なので、まずやってみる感覚で取り組んでいます。毎回新しい発見があって楽しいです。
皆さんも色々と試してみて、面白いものができたらぜひ教えてください!
それではまた!